2019年7月25日

じいじの家の夏休み2019

元々、長期休みに子ども達が安心して夏休みを謳歌出来る居場所作りが出来ないかと始まったこの企画、

スペシャル私的学童

「じいじの家の夏休み」

6年目となる今年も、沢山のサポーターの方のご協力を頂き、7月23日から8月23日までの約1ヶ月間、なんとか開催することが出来ました。

子ども達が伸び伸びと自由に過ごせる場所がとても少なくなっているなあと感じることが多い今日この頃。

今年はいつもよりも一歩踏み込んで、身近な自然やコミュニティの中で、自分のやりたいことを自分で見つけて、リラックスして過ごせる居場所を作りたいと考えていました。

大人の用意した場所で大人の用意したことをするのではなくて、

自分のやりたいことを自分で見つけて、やってみる、出来る場所になったらいいなと。

じゃあどうして、

子どもの主体性を尊重した居場所がいいと思うのか、

そもそも子どもの主体性って何だろうか?

主体性を尊重することってどうして大事なんだろうか?

そしてどうしたら尊重することが出来るのか・・・

いろいろ考えることはありましたが、答えが出たこともあれば出なかったこともあるまま、

ともかく普段目の当たりにする「子ども達の自ら育とうとする力」を信じて

見切り発車気味に始まったというのが本当です。

結果、子ども達と過ごしたひと夏は、

今年もとても素敵だったし、面白かったし、魅力的でした。

初日から数日、、

じいじの家に来る早々、神妙な顔で宿題を広げる子ども達・・・真面目かっ!と心の中でつっこみつつ、自分の子ども時代にはなかった光景を眺めていました。

やがてすこしずつ場所と人に慣れてくると、

とにかく庭で遊びたいという子や、ずっと絵を描きたい子、工作したい子

テーブルゲーム(カロムというとても素晴らしいゲームです)に興じる子、トランプ、花札、

縫い物、クッキングなどなど、

自分のやってみたいことにじっくり向き合うようになりました。

子ども達の集中力にはいつも驚かされます。

初めてのことをやってみようという気持ちにも、

出来なかったことに何度も挑戦してみようという気持ちにも、

すごいなあと思います。

人間関係に悩むのは大人も子どもも一緒のようです。

仲間外れが起きたり、喧嘩が起きたり、

仲裁する子がいたり、仲直りしたり、しなかったり。

憧れる気持ち、羨ましいと思う気持ち、

いけ好かないとか、気にくわないとか、悔しいとか、傷ついたとか

いろいろな気持ちが渦巻いていました。

一緒に遊んでいる時、意にそぐわないことがあると、

お互いを批判したり非難したりする言葉が出ます。

そういう時に優性なのは、多数決の決めた正しさであったり

力の強い方、言葉で強く言える側だったりします。

子どもの社会は大人の社会の縮図と言われますよね、

いま彼らの持っている常識や正しさが、

私たち大人から学んだものなのだとしたら・・・

社会は、他人にも自分にも少し厳しくなり過ぎているのかもしれません。

子ども達がお互いの違いを認めあったり、

気持ちを受け入れたり、

寄り道したり、躓いたり、やり直したり出来て、

自分のペースで、ああ、人生って楽しいなあ、美しいなあと

感じながら生きていける社会が作りたいなあ、作れたらいいなあと思いました。

そういえば、じいじの家で過ごすのには、一つだけ約束がありました。

 「自分がやられてイヤなことは人にはしない」

みんなの学校という映画にもなった大空小学校の校訓です。

簡単そうで、子どもだけでなく、大人にだってとても難しい約束でした。

この約束はこれからもじいじの家の家訓に出来たらいいなと思っています。

日々の活動以外に、

特別ワークショップも何回か行いました。

子ども達にプレゼンしたものや、子ども達から提案されたものもありました。

クドを使って釜活したり、カロム大会をしたり、

コミュニティバスを駆使して芦安に川遊びにいったり、美術館にアートしにいったり、

お寺に座禅に行ったり、虫取りにいったり、エコパ伊奈ヶ湖に行ったり、

最後の最後は流しそうめんをしたり・・・

とにもかくにも盛り沢山な夏でした。

子ども達をあたたかく、そして面白おかしく見守ってくれた、個性豊かなサポーターの皆さん、

じいじ、いちのさん、あさばあ、つきちゃん、こばさん、まっつん、まこちゃん、ニノ、ひろみん、

みほちゃん、まりちゃん、ありがとうございました。

そして子どもを信じ、預けてくださった保護者の皆さん、ありがとうございました。

夢中になって集中する顔、面白くてたまらないという顔、悔しい!もう一回という顔、

沢山の魅力的な顔に出会えた夏でした。

じいじの家の夏休み2019、これにて終焉です。

皆さん、ありがとうございました。